誓う宣誓-同床異夢



誓う宣誓-同床異夢 の26ページ以降プロットは完成していましたが、考え方が変わってしまったため、この話は未完とすることにしました。
私が漫画化する前のプロットのため、読みづらく恐縮ですが、結末までのストーリーをここに置いておきます。


----------------
後藤の家

後藤「昨日の今日でみこし君のお兄さんに告られた?!なんで?!」
菊花「いや知らん…なんか腐女子が新鮮だったみたいで…正直好きってわけではないけど、みこし(兄)くらい美形だと試しに付き合うのもありかも〜みたいな気持ちになってきてさ…。どう思う?!」
「非モテインキャの俺にきかんでくれる?…ま〜たしかに、みこし兄、めっちゃかっこいいもんね〜。
俺は菊花が付き合ってみると言うならそれでもいいと思うよ」
「いや!私という存在がみこし(兄)とその友達を邪魔するのはやなのよ!!そうだ!!みこし(弟)にいろいろ打ち明けて2人の進展を教えてもらうとか?!」
「そんなキモい同級生とは縁切るわ」
「だよね〜〜〜(泣)!!!!」

みこし家に来た菊花
菊花「あの、これ例の本です」
みこし兄「おー菊花ちゃん、わざわざありがとー!」
「いえ、ちょうど家が帰り道にあったんで…。あと…こないだの返事なんですけど」
「?」
「友達からでよければ…」
「…ああ!ほんと?」にこにこ
「友達ですよ!」
「うん、嬉しいな〜!」
(顔えげつないくらい可愛いな…)
みこし弟「…菊花さん?」
「あ!みこし君!」
「えっと…どうしてうちに?」
「あ、なぜかなりゆきでお兄さんと仲良くなって本を貸しに…」
「…」む、とするみこし弟
「俺に渡してくれたら、兄に届けたのに」
「あ〜…直接渡したくて…来ない方がよかった?」(中身見られたら困るし!)
「い、いえ…」しゅん
みこし兄「ねー菊花ちゃん、せっかく来てくれたんだしあがってよ」

菊花「もしかして、みこし君ってブラコンなんですか?さっきの感じ…お兄さんに対する独占欲すごくなかったですか??」
「…ワハッ!んなわけないじゃん、俺じゃなくて、多分菊花ちゃんに気があるんだと思うよ」嬉しそうな兄
「わたしに?」
「うん、菊花ちゃん、めっちゃかわいいから」
「うわー…そういうこと平気で言えちゃうんだ…(すごく攻め…)」
「…あのさー、ちょっとBLについて調べたんだけど、受け、攻めってあるじゃん」ベッドの隣に座る兄(頭を預ける)
「あ、はい………」
「例えば俺と慶式なら、どっちが攻め?」
「アーーー悩みますねえ…てかそんなこと本人に言っていいんですか?」
「うんw菊花ちゃんの頭ん中気になるwやっぱ俺が攻め?」
「いやー、でも、年下攻めってのもいいんですよねえ…。みこし君がお兄さんに対して秘めたる想いを持ってて…!みたいな…!!」
すごく嬉しそうな兄の顔
「えー、なにそれ有り得なーいw」
「で!突然想いが抑えきれなくなるんすよ!兄さん、いけないことってわかってる!でも好きです!〜突然のkiss〜…これです」
「ワハハ!w」

「で、みこし君がお兄さんに『兄弟だって別の人間なんですよ?』って言ってお兄さんはドキィッてするわけですよ」
「ワハハwww俺の気持ちまで代弁してくれるのwww はー菊花ちゃんおもしれーw俺らさ、すげー相性良い気がしない?!」
「冗談じゃないですよ!お兄さんは誓さんと付き合うんですから!」
「えぇ〜?俺、菊花ちゃんがいいんだけど」
「まぁ、いいでしょう!でもその本読んだら誓さんと付き合いたくなるはずなんで、絶対読んでくださいね!」
「うんw」

4兄

みこし弟「すごく盛り上がってましたね…なんの話してたんですか?てゆーかなんでお兄さんと菊花さんが…」
みこし兄「…他愛のない話だよ(言えねえ)。…慶式さー、もしかして菊花ちゃんのこと好きだったりする?」
「だったらなんなんですか」
「…やっぱ?…実は、俺も好きになっちゃった。どうしよ」
「…いーですよ、どうせ俺なんて菊花さんになんとも思われてないですから。」
「そんなに自分を卑下すんなよ」
「…お兄さんは、なんでそんなに自信があるの。俺と同じなのに」
「……別に自信なんか」
「俺は道や電車でスーツの男が近づいてきただけで、動悸が止まらない」
「…」
「男の手が身体に少し触れるだけで、吐き気がする」
「…よし…(手を伸ばすもパシってされる)」
「お兄さんの顔は、見ることすらしんどい」
「…」
「こんな俺が、誰かと付き合って良いわけないですよね」
「…そんなこと…」
「無理しなくていいですよ。お兄さんだって、ほんとは俺の顔見るのも嫌なんでしょうけど、兄だからって…我慢してくれてるんでしょ?」
「我慢なんてしてねえよ」
「お兄さんは、ほんとに優しいですね。あのときも俺を庇って…あ、すみません…あのときのことなんて思い出したくもないですよね」
「……(困った顔)うん」

(あのとき…なんだっけな。慶式ごめん、俺、実はほとんど覚えてないんだ…。でも…俺と慶式を繋ぐものは、血とトラウマだけだから…この気持ちは必ず断ち切るから、今は唯一の理解者でいさせて)

6兄

青良高校にきたみこし兄

赤秀の人だ…背たか…カッコいい…ヒソヒソされるみこし兄
「菊花ちゃん」
「わ!わざわざすみません…!」
「漫画返すね」
「どうでしたか?」
「BLって言っても、割と少女漫画に近いんだね。そこに男同士っていう葛藤が入る感じなんだ。」
「そういうのもあります!どうですか?!誓さんの気持ち、わかりました?!」
「うーん…よく、わかんなかったかも…。誓は、こういうタイプじゃないし…」
「なにぃ?!どういうタイプですか?誓さんに似てる人がでてる作品を探してきます」
「はは、すごいイキイキしてるね」
「そりゃもう!」
「では、まずどんなみためですか?」
「メガネで短髪、俺よりちょい背低い」
「性格は????」菊花アキネーター
「とにかくいいやつ!無愛想なんだけど、嘘つけないって感じでさ、すごくまっすぐなんだよな」
「はいはいはいはい」
菊花の家に着く
「解がでました。ちょっと待っててください」

ガチャ
「これです」
「ワハ!早!あんがとw」
「あ、送ってくれてありがとうございました」照れ
「うん、また読んだら返しにいくね!」

みこし兄が家で
冷蔵庫を開けてるときに
電話がかかってくる

みこし兄「なに?」
みこしの母「お兄ちゃんごめん!今日接待あるから、夕飯いらない!」
「ああ…まだ作ってないからいいよ」
「いつもごめん!ホントお兄ちゃんには頭あがらないわあ」
「ワハハ! じゃあね」
「じゃ!」向こうから声
『鏡子さ〜ん、息子さんに夕飯作ってもらってんの?』
『そうなのよ〜、アタシに似てホント優秀な子でね』
『鏡子さん似なんだ?』
『アタシの要素しかないわ!』

「…ワハハ。親バカめ」

(さてと…やることなくなっちゃったし…早速読むか)
「ハイスペック男×無骨男…」
ペラ
ペラ
(ああ…確かにちょっと誓に似てるな)
俺がお前のその無表情、崩してやるよ
(はは、攻めの方、なんか強引でウケる…)
素直になれよ、俺のこと好きなんだろ?
(今時こんな…w)

(アキ)
手を上から重ねられる描写
(俺のこと好きなんでしょ?)
ドクッ
「え?」ドクドク きょろきょろ
考える顔 また漫画に目を落とす

ペラ…
(俺がお前の居場所になってやる)
後ろから手が伸び、抱きしめられる描写
(アキの帰る場所はここしかないんだよ)
「?!」振り返る
(……)
(俺、お前じゃなきゃダメなんだ)
(俺、アキじゃないとダメなんだ)
「あ…」
(アキ かわいい すき 閉じ込めておきたい アキ 気持ちいい?声抑えなくてもいいんだよ
アキはかわいいな アキの恋人になれて嬉しい アキ 世界で一番あいしてる アキ ごめん 許して)みこし兄の背景に言葉がブワー

手を口に当て汗ダラダラの兄

場面変わり、菊花とみこし兄が学校の帰路で歩いている

菊花「どうでした?!?!」
みこし兄「…受けはたしかに誓っぽいんだけど、攻めの方が強引すぎて全然感情移入できないというか…」
「えー?攻め、すごくお兄さんに似てると思ったのに」
「(固まる)…え。似てるの、俺、この人に…?」
「はい、カッコよくてちょっとナンパな感じというか…でも好きな人には一途で強引💛みたいな。まあそこは私の妄想ですけど。…お兄さん?どうかしました?」
「似てる?ほんとに?」ぎこちない笑顔
「え、自覚ないですか?すごく似てます、こんな感じだと思います」
がしっ
「似てるの?俺、こんなのに?」
「…え、どうしたんですか…?
こわい」 こわいよという弟がフラッシュバック
絶望 焦り
「…!ごめん」
「…い、いえ、私も調子乗っちゃってすみませんでした…」怯え

細っこい肩
震える身体
怯えた顔
この子はあの時の俺らだ

「ごめんね菊花ちゃん、痛かった?ごめ…」ハッ
(ごめんねアキ、痛かった?ごめん…)
俺は…
静かに絶望するみこし兄

場面が変わり、みこし兄が一人で外を歩いている

タバコの匂いは割と好きだった
俺に触れる手は温かくて好きだった
俺を呼ぶ声は優しくて大好きだった
いつもカッコよくて自慢だった
でも…その手が弟に触れた瞬間、その全部が嫌いでたまらなくなった
(肩に触れる手)
見知らぬおじさん「君、これ落としたよ」パスケース
サーッ
みこし兄「あ、ありがとうございます」
「大丈夫?君…体調悪そうだけど…」
「だ、いじょうぶです」
「ほんと?…家は近い?送ろうか?」
「あ、すみません、全然もうすぐそこなんで…!ありがとうございました」
(俺は違う、違う、違う、大丈夫、大丈夫、大丈夫)

場面変わり、誓とみこし弟が公園で話している
誓がみこし弟の頬に触れる

誓「大丈夫か」
みこし弟「はい…でも、少し、ドキドキします」
「そっか。もうちょい慣れないとダメだね」
「誓さんは…彼女いますか?」
「いないよ。好きな人はいるけどフラれちゃった。まだ諦めついてないけど」
「…そうなんですね。俺も…好きな子がいるんです。華奢でかわいくてやさしくて、守ってあげたくなるような」
「ふーん」
「俺、変わりたいんですよ…その子を守れるような男になりたい」
「…弟君はさ…なんで…」

みこし兄が通りがかる
「…誓?慶式?」
みこし弟に触れる誓 の姿を見る兄
誓「みこし…」 みこし兄「え?何やってんの…慶式大丈夫か?!」バッ
みこし弟「…誓さん、俺に付き合ってくれてるだけですから」
「付き合う…?いつのまに、誓と?え?何で?」
「…今誓さんと話してるんです。お兄さんには関係ない」
誓「みこし何か勘違いしてる。俺、別に弟くんに変なことしてねえよ 俺が好きなのは…」手を伸ばす 「…!(ビクッ)わ、わかった」誓を見て怯えた表情の兄
「みこ…」
「邪魔したな、ごめん」にこ 去る兄
「みこしっ…」

8誓

誓「弟くん!あの態度、いくらなんでも酷いんじゃないか」
みこし弟「…い、いつもそうなんで…兄は慣れてます」
「違う、慣れるとかない!すごく傷ついた顔してたの知ってるか!」
「…知りませんよ、まともに顔見れないですから」
「弟くんさ、変わりたいんだろ。…何か隠してんのはわかってんだ。その恐怖症とやら、克服するんだったら、原因を考えないとだめだろ」
「…誓さん、なんでそんなに必死なんですか?…あの感じ、まさか、お兄さんのこと好きなんですか?」
「…」
「あは、そうか、なるほど。ふつう友達の弟から連絡先渡されて、ひょこひょこついてくるわけないですもんね」
「…そうだ、悪いか。アイツには笑っててほしいんだよ!だから弟くん、ちゃんと向き合って克服してくれ!」
「……いやだ。」
「大丈夫だから」
「いやだ…思い出したくもないんです」泣きそうな顔
「正直、最初は弟くんのこと兄貴の代わりだって思ってたよ。でも、弟くんと過ごすうちにわかった。俺はやっぱり弟くんじゃなくてみこしが…兄貴が良いって思う。弟くんにやましい気持ちはないって誓う、純粋に助けたいって思ってるんだよ」
「誓さん…」
「だから話してくれないか」
「…じゃあ、俺のこと全部教えるので、明日俺の家にきてくれますか?兄はバイトですし、親も出張でしばらく家を開けてて、夕方は家に誰もいないんです」しょぼんとした顔
「うん…!大丈夫だよ、俺と一緒に考えよう」嬉しそうな誓

場面変わり、みこしの家
みこし弟の部屋
みこし弟「いつもみたいに手を繋いで話してもいいですか?」
誓「…いいよ」
「両手がいいです」
「…おう」
両手を縛られる誓
「…え」押し倒される誓
「はい。じゃあ始めますね。」
「な、にを」プチプチ
「人が話したくないって言ってんのに、いい人ぶって、ズカズカ土足で踏み込むんですね。よかったです、お兄さんが、あなたみたいな人と付き合わなくて。ボロボロにされてしまう。
あなた、人の痛みがわかんないみたいだから、教えてあげますよ。
二度と思い出したくない、でも忘れられない苦しみを」

ハッと目覚める誓
「……」
「…あ、起きた。すごくうなされてたね」
「……みこし、兄の方か」
「当たり前だろ?どした?」
「みこしにフラれて弟君とヤる夢をみた」
「なにそれ」
「…羨ましいとか思ってないだろうな」
「…ばか、俺も夢なら何度かみたことあるよ」
「…。はぁ………俺は……御輿白式がいい」
「…うん、俺も、誓じゃないとダメみたいだ」



誓う宣誓ー同床異夢ー
終わり




自分の考え方が変わった結果、誓う宣誓ー同床異夢ーを完成させられず少し無念です。 あの時一気に最後まで書いていればよかった。
でも、後悔したところで、これを完成させても無意味だと結論を出した以上、仕方ありません。

同床異夢は、絶対にバッドエンドにする必要がありました。 誓う宣誓のハッピーエンドを強調したかったからです。 全員を不幸にするにはどうすれば良いだろうと考え、この結末にしました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。